ソウル在住の杉山課長はアヒョン洞に家具を見に行くが、適当なものがみつからなかった。そして、東橋洞の家具屋で家具をオーダーするのはどうかと思ったのだった…。
注文してから6日め。家具が家にやって来た。
L1200xW600xH300、L900xW600xH300の座卓である。

二つの座卓を並べた時に脚がぴたりとつくのが家具職人の兄ちゃんの自慢である。

「何これ。脚の太さに比べて天板が薄すぎない? バランス的に。
「うわーん、それ言わないで。僕ももっと厚くしたかったんだけど、この16o厚を24o厚のにすると値段が30%ぐらい高くなってしまうんです。配送費まで入れて二卓で22万ウォンにしてもらったんで、これで勘弁して下さい。
「色が薄すぎない?
「うわーん。それも言わないで。もともと大きい座卓だけを注文するつもりで、その時に兄ちゃんが『後で同じものを作ることがあるなら、薄い色の方が色を合わせやすい』って言うんでこの色にしたんです。韓国人はよく、中華料理の出前をとった時にテーブルの上に新聞紙を広げて食事をしていますが、この座卓で食事する時はマジで新聞紙を広げなければならないと思っています。
「ガラス板を載せれば?
「そういうのは好きじゃないです。
うむ、と杉山課長は腕組みをした。「この30センチという高さはどこから来た数字だろう。日本ではもう少し高いようだが…。まあ、韓国では座椅子をあまり使わないようだし、座布団も日本よりペッタンコのものを使っているようなので、それだけテーブルが低くなるってことだろうか。ことによると…」
「ことによると、座卓の高さにより姿勢が変化し、それによりその民族の生きる姿勢―スタンスも変わったりするかもしれない」
[2007-06]