そうさな。韓国人は日本を「奇妙な国」と思っていて、日本人は日本人で韓国を「奇妙な国」と思っているわけじゃが、今回の話しは一体どこから始めればよいのか。
数日前、知り合いの韓国人をぢから携帯に連絡があった。
「あ、杉山か? 今大丈夫か?
ウチの学会の会長が杉山に任命状を出すんだそうだ。杉山の生年月日を教えてくれ」
はて。任命状とか学会と言われても、わしはその学会誌を一度みたことがあるだけで、学会に出席したこともないし、会長の顔も知らないし、急に<任命状>とか言われても一体なんのことやらわからない。それでも言われるままに生年月日を電話口で告げたところ、
「じゃあ、前に言った通り、明後日の午後2時に○○ホテルの○階だぞ。遅れないように来いよ」
とのことじゃった。
ミニトピック「呼ばれれば出て来るヤツ」
昔、男2人女2人で酒を飲んでいた時、「いつも同じメンバーでつまらないから誰かを呼ぼうよ。杉山氏、誰かいない?」と言うので、「呼ばれれば出て来る女がいるよ。彼女を呼ぼうか?」と言って、わしが彼女に電話をかけ、1時間後ぐらいに彼女はやって来た。
ところが、女同士は出身大学が同じだったためかすぐ仲良しになって、ま、そこまではいいのじゃが、わしが小便に行って帰って来たら「杉山氏が言ってたけど、<呼ばれれば出て来る女>なんだって? あはは」みたいな恐ろしい会話が展開されていた。
この<呼ばれれば出て来る女>はアメリカへの留学経験もあり、一応その道のセミプロみたいな人間で、それ相応のプライドも持っていた。この日を最後にわしがこの女に会えなくなったことは言うまでもない。
まあ、アレだな。<呼ばれれば出て行く>というのは基本的には悪いことじゃない。<出されたものはとりあえず食う> <呉れるというものはとりあえず貰っておく> と並んで、人としてまっとうな有り方だとも思う。
だから、わしもこの学会に出て行ったわけさ。ネクタイするのは久し振りだったので、<清教徒革命>のイメージでカラーコーディネートしてな。
学会そのものはちゃんとした学会で、参加者が100名ぐらい、60%ぐらいが大学関係の人、残りは現場で実務にたずさわっている人々みたいな感じじゃった。パネルディスカッションも、段取の悪さこそあったものの、内容的には決してヘンなものではなかった。パネリストの中には医師もいたし、国会議員もいた。
しかし、任命状授与式は今考えても相当にヘンだったと思う。中国人と日本人が壇上に呼ばれて一方的に任命状を渡され、会長と握手するシーンを写真フラッシュバシバシなどとされたわけだが、中国人はこのあたりについてどう思っているのだろうか。
そもそも<任命状を渡す>ということは<何かの任務を命じる>ということなのだろうが、わしはその任務の内容も聞いてないし、報酬体系がどうなっているのかもさっぱり分かっていないのじゃ。
セミナーが終わって食事の時間。隣りに座った中国人が「杉山さんは日本のどちらの出身ですか」と言うので「静岡というところだよ」と答えたら、中国人が「私! 1996年に静岡県に3ヶ月間住んでいました。研修を受けていました。静岡はいいところです」
韓国人はようわからんが中国人と静岡県はとりあえず偉大だぞ、と再認識した学会だったというわけさ。
[2002-11]