「小柴昌俊」「田中耕一」と書くべきか、
「小柴 昌俊」「田中 耕一」と書くべきか、が今回のテーマであるわけだが、
結論的に言えば、「小柴 昌俊」式の書き方はどうにも気持ち悪いのだ。
こういう風に名字と名前の間を空けて書く書き方は、例えば、
「アミノ酸」「東京都」「北海道」「美人アナ」などというのを
「アミノ 酸」「東京 都」「北海 道」「美人 アナ」と書くようなもの。
一応、意味的に分けて書くという点で
「アミノ 酸」「東京 都」までは理解が出来ないわけではないが、
「北海 道」は困る。「北海」と「北海道」は別のものであるからして。
また、「美人 アナ」と書かれていたら、ドキドキ感がなくなってしまう。
以上、鍵括弧で囲ったものは、括弧内全体がワンセットなのである。
「味噌ラーメン」が一つの言葉であって、
「味噌ラーメン」は確かに「味噌」+「ラーメン」であるけれども、
「味噌 ラーメン」と書いたらそれは「味噌ラーメン」ではないし、
なによりも美味しそうではないのだ。
従って、「小柴 昌俊」式の書き方は良くないのだ。
反論1.
「時任三郎」「東海林太郎」などの場合、どこまでが名字なのか
分からない人がいるじゃないですか。
反論1.への答え
なるほど、確かにそうかもしれない。
しかし、どこまでが名字か分からないという人達は、
仮にこれらの名前を
「時任 三郎」「東海林 太郎」と書いたところで
どうせ読めないことに変わりはないと思うんだけど?
読み方を教えたいなら「時任三郎(ときとう・さぶろう)」と書いたり
| 姓 | 名 |
|---|---|
| ときとう | さぶろう |
| 時任 | 三郎 |
| しょうじ | たろう |
| 東海林 | 太郎 |
と書けばよい。
反論2.
「谷川俊太郎」
「大岡信」
を並べて書くと随分バランスが悪いんですけど!?
反論2.への答え
そうなんですよねえ。これは私も困っている。でも、
「谷川俊太郎」
「大岡 信」
と書いても、事情はほとんど同じだと思うんです。
三文字の方だけ1マス空けるというのは、金正日の
シークレットブーツのようなものじゃないでしょうか。
一般的に、空ければいいかどうか迷った時は詰めて書いておく、
ってのが結構正解だと思いますけど。
何と答えればいいか分からない時は答えないでおく、
書いた方がいいのかどうか分からない時は書かないでおく、
薬を飲んだかどうか忘れた時は飲まないでおく、
というテクニックの応用です。
* * * *
さて、韓国の場合はどうかというと、
「金 大中」式の書き方は「首切り」と言ってひどく嫌われるので
名字と名前はくっつけて書いた方がいいと聞いたことがあり、
私もそのように主張してきた。
しかしながら、最近某韓国人女性にこの話しをしたところ、
「はあ? 首切りですか」とのことであった。
別の女性に至っては、「小学校の時の作文指導の時に、
名字と名前の間は1マス空けるように先生に言われました」
との返答であった。
うむ〜。
「でも、韓国人の名刺を見ると、名字と名前の間を分けて
書いているものは一枚もないじゃん」
と一応は言っておいたけどね。
あ、そうそう、
俳句の五七五を分かち書きして
なんとかの なんとかだから なんとかだ
式に書くのは名前の分かち書き以上に嫌いです。
[2002-10]