韓国にも「熱帯夜」という言葉はありますが、天気予報などでは「いわゆる熱帯夜」と言ったりします。「いわゆる」付きですから、それだけ頻度が低いということでしょうか。東京のような3週間連続の熱帯夜などはなくて、連続だと5日ないし1週間ぐらいの長さになる。
暑い夜はどうするか。テレビのニュースなどによく出てくるのは、漢江のほとりで夕涼みをする人々。これは大体、近所(ヨイド)のアパートに住んでいる人達でしょう。川のほとりで、家族と、また近所の人とよもやま話などをして過ごす。
近くに川がない人。これらの人は門のところでしゃがんだりして過ごす。熱帯夜でも、外は比較的ひんやりしていることが多い。
一般的に、韓国の家は冬を快適に過ごすことを中心に考えられているので、「夏の夜風を家に取り入れて…」などというのは無理があるようです。伝統的な韓国式の家屋にしても、中庭が涼しいわけではない。打ち水などもあまりしないのではないのだろうか。
従って、韓国人の場合、暑い夜は自分が外に出ていく。うーむ、これって、良く話題にされる「日本人は盆栽を楽しむが、韓国人は自然そのものを楽しむ」ということに繋がっていることなのかも。更には、「韓国人は外食好き」というデータにも結びつくもの?
もちの論、インテリアを夏向きにして家の中を涼しく、というのはある。主婦向け雑誌の季節ネタでもあり、竹や草で出来た敷物やクッションカバー、小物などが代表的な例。
夏のオンドルってどうなんだろ。ヒンヤリして気持ちがいいとも言えるけど、やっぱり畳の勝ちかな。冬は間違いなくオンドルの勝ちなんだから、夏ぐらいは畳が勝たないと身もフタもないでしょう。
私が好きなのは、寝苦しい夜、屋上で寝ることです。東京ではどうか知らないけど、屋上で宴会して、そのままそこに寝込むのは相当に気持ちいいし、合理的な消夏法だと言えそうです。朝方は冷え込むので、タオルケットのようなものを準備しておく必要があります。昔、韓国に来た時、あるおじさんに「一番幸せな死に方は、星を見ながら死ぬことだ」と言われたことがありました。日本人はよく、「畳の上で死にたい」云々言いますから、屋上に畳を運んで、その上で寝ている時に息を引き取れば、「その人生はともかく、死に方は完璧であった」と子孫に高く評価されるでしょうね。
[2000-07]