昔、日本から来た人たちとソウルの飲食店(カルビ屋?)に行きました。ところが、いざ食事をしようという段になった時、その中の一人(在日の人)が「ステンレスの箸はイヤだ。木の箸じゃなきゃ食べられない」と言い出したのです。
みんな内心口あんぐり。その一行の中では偉い人だったので、「うっせーな。あるものを使って食べればいいんだよ」と言うわけにもいかず、一応お店の人に「割り箸ありますか?」と聞いたり、近くに箸を売ってそうなお店があるかどうか調べてみたりして。
うむむむ〜。それほど木の箸が好きならば、常時箸箱を携帯すべきなのに。何を勘違いしてるんだろ。
さて、韓国ではなぜステンレスの箸を使うのでしょうか。
すぐに思いつく理由は「韓国は食事の時、スプーンも使い、箸とスプーンがセットになっているから」ですね。贈り物にもなる。高級のものは、銀。
最近、韓国から石焼きビビンバの石を買って帰る日本人がいるようですが、この場合、ぜひ箸とスプーンのセットも買ってお帰り下さい。
次の理由は「韓国はステンレスの食器が多いから」 確かに、冷麺などはステンレスの器(洗面器みたいなやつ)に入って出て来るのが普通です。高級料理店でもね。
なぜステンレスの食器を使うかというと、朝鮮動乱などで逃げ回ることが多かったので割れない物を使うようになった、という説しか聞いたことがない。
しかし、自分の家でラーメン作って食べる時、ステンレスのどんぶりに入れて「あつつ!」と言いながらテーブルまで運んでいくのはどうも合理的ではありませんよね。中流以上の家庭では、ステンレスの食器はあまり使っていないと思います。
ということで、箸とスプーンはステンレス。食器は焼き物、というのが平均的なスタイルだと思うのですが、最近、デパートなどに行くと、日本製の箸が結構売られている。5〜10年前にはなかった現象です。箸に限らず、厨房、食卓関係に日本製品がかなり入って来ていて、また、みんなそれを買っている。
さらに恐ろしい話をしてしまうと、韓国人の嗜好自体が急速に日本人化しているという説もある。さっぱりめの食べ物を好む現象。ま、ちょうど日本でのキムチ人気を裏返した程度のものだとは思うのですが。
[2000-02]