先日、某韓国人男性と新村のヒョンジェ(兄弟)カルビで夕食をとっていたら…。
隣りのテーブルで日本人らしき女性二人(20代前半?)が食事をしているじゃあーりませんか。
なぜ日本人だとわかったかというと、本屋でくれる紙のカバーをかけたガイドブック(?)を読んでいたんですね。韓国の本屋ではこういうカバーしませんから。
同行の韓国人に「彼女ら、日本人っぽいよ」と言ったら、えらく喜んで女性二人に「Are you Japanese?」と声をかけました。
女 「ええ」
話を聞くと、韓国に2泊3日で旅行に来たとのこと。
韓国人 「日本人の顔じゃないですね」
女 「そうかもしれません。ホテルからここに来るまで、韓国人に2回も道をきかれちゃいました」
ホテルはどこかときくと、ブンジョン(豊田)ホテルだとのこと。
ひえぇ、プンジョンホテル? プンジョンホテルはロッテホテルなどが出来る前の大昔に日本人が泊まったりしていたホテルです。今はたいそう情けないホテル。お金がない時にこのホテルのナイトクラブに行く、ぐらいしか、このホテルの利用方法は思いつきません。いいホテルがたくさんある今も、プンジョンホテルに泊まる日本人がいるとは。
私はパッケージツアーの人たちはコリアナホテルあたりに泊まっていると思っていました。以前、パッケージツアーで来た人はスイスグランドに泊まっていましたが、それでもパッケージの料金は格安でした。
それだけソウルのホテルが部屋不足ということでしょうか? 話には聞いていましたが。
さて、しばらくして隣りのテーブルを見ると、二人は白いご飯でカルビを食べているのです。
「冷麺を食べればいいのに。肉食べてから冷麺ですよ」
女 「ホントは石焼きビビンバを食べたかったんですけど、メニューになかったんです」
そりゃ、ない店が多いよ。天婦羅屋で釜飯を求めるようなもんだ。仮にあったにしても、肉の後のビビンバは旨くない。(昔、肉食べた後に石焼きビビンバを食べた日本人がいて、「杉山さん、気持ち悪くなっちゃった」だって。)
「石焼きビビンバは明日のお昼ご飯で食べればいいと思いますよ」
女 「明日の朝の飛行機で日本に帰らなくちゃいけないんです」
くーっ、かわいそう。なんちゅうパッケージツアーなんだ。聞けば、来る時の便も夕方ソウル着のものだったとのこと。一日目の夕方ソウルに着いて、南大門市場見物。東大門市場の夜市場見物。朝の5時にタクシーでホテルに帰った由。二日目の昼間はホテルで寝て(?)、夕ご飯はカルビを食べに新村のヒョンジェカルビにトコトコやって来た、と。これで明日の朝日本に帰っちゃうわけですね。
ここで、同行の韓国人がオシャレな行動に出ました。ウエイトレスを呼んで、「隣りのテーブルに冷麺一つを二つの器に分けて出してあげて」と頼んだのです。ウエイトレス 「お勘定は、こちらのテーブルにつけてよろしいんですね」「うん」
それで、ウエイトレス冷麺を持ってきたのですが、あらあら、冷麺の入ったどんぶりと小ぶりの器を持ってきた。お母さんが子供にラーメンなどを取ってあげる時のスタイルです。
韓国人 「そういうことじゃなくて、さっき二つの器って言ったでしょ。同じ大きさの器にしなきゃ変だよ」
ウエイトレスは一旦冷麺を下げに行きました。「まったくサービス悪いんだから」と、この韓国人が憤慨するのも無理はない。大体「あちらのお客様にも○○をお出ししてあげて」と頼んだ時は、ナンパアクションの中で一番の決め所ですから、スマートにやってくれないと困ります。
さて、女性二人が冷麺を食べているのを満足げに見ていた韓国人男性、「杉山。『ビールを飲みに行きましょう。私がご馳走しますから』と伝えてくれ」と言い出しました。(言い遅れましたが、私は最初から通訳係をやっています。)
「ビール飲みに行きましょう、ご馳走しますから、だそうです」
女 「私、お酒飲めないんです。でも、彼女は飲めるから、はい、大丈夫です」
ということで、私の案内でお酒の店に移動。
道々、韓国人 「おい杉山、その店、静かだろうな。静かなところじゃないと駄目だぞ」
「大丈夫。こじんまりした所で、静か静か」
んもう。あんた今年47才だよ〜。こんな所でリキ入れてどうする。なんて思いながらも、丁寧に答える私。
さて、このお店、4人がけのテーブルが一階、二階、地下にそれぞれ5つづつほど。ごてごてした装飾などなく、なかなか落ち着けるところです。
ここでウィスキーとレモネードとおつまみを注文しました。
「仕事は何をしてるんですか」
女 「アパレル関係。販売です」
「韓国に来てみてどうですか?」
女 「看板のハングルが読めないから困っちゃう。ハワイなんかだと英語で書いてあるから大体わかるんだけど」
韓国人 「そうそう。韓国の国際化も問題だ」
で、話はいつの間にか骨相学の話になって、彼は韓国人・日本人のルーツについて熱弁をふるっています。
日本人の一人(大柄な方)を指さして「君はアメリカ西部の居留区に住んでいるインディアンの顔だ」
ちょっとちょっと。こんな風に言われて喜ぶ日本の女の子はいないんじゃないの?
小柄な方の人が「私はどこの顔ですか?」
「君は仙台以北の顔だ」
なんのこっちゃあ〜。
この骨相学、ごくごく大雑把に言って、仙台より南は蒙古人、仙台より北は日本人(?)ってことになっているらしい。(? 記憶いい加減)
女性二人のためにタクシーを呼んであげて、二人が帰った後、この店の社長を加えて「今日は日韓親善のために力を尽くしたぞ」と言っては乾杯なんぞをしました。うーむ、どうなんだろ。日本人、東京に帰って「なんかよくわかんないけど、変な韓国人と変な日本人がいた。変な話を聞かされた」ぐらいにしか思わないんじゃないでしょうか。
[2000-02]