全州(チョンジュ)は全羅北道にある都市です。日本人には発音が難しい。人口約50万人。県庁所在地のような所です。
チョンジュすなわち、「全州ビビンバ」。 日本人の馬鹿の一つ覚え。
日本人は石焼きビビンバが好きなようですが、全州でビビンバを食べた時は石焼きのやつではありませんでした。例の、洗面器みたいなステンレスの器に、ご飯と野菜類が盛られて出てくるものでした。
うまかったか、と問われれば、「まあ、うまかった」と。しかし、ビビンバは所詮ビビンバ。
広島風お好み焼きを食べに行った次の日、広島出身の先輩に「うまかったやろ!」と聞かれたことがありました。私の答えは「まあ、お好み焼きは所詮お好み焼きですからね」
と言うより、正確には、全羅道の食べ物はなべて旨い。ビビンバに限らず。
全羅道好きの日本人が多いですが、メシが旨いということが大きく作用しているんだろうな、やっぱり。
私の場合、慶尚道出身の友達の家に行って夕食をご馳走になったことがあるのですが、なんだか変に塩っぱくて、それ以後、その友達の家に遊びに行く場合は食事の時間を避けるようにしていました。慶尚道出身のおばさんが料理を作る下宿は悲惨でしょうね。
チョンジュ市から車で何分かの所に馬耳山という観光地があります。その帰り道に有名な(?)豆腐料理屋があるのですが、いやあ、この店はすごい。
各テーブルの上に枕の半分ほどの大きさの豆腐が置かれていて、お客さんはみんな無言でこれを箸でとって食べている。異様な光景でした。
豆腐は単なる豆腐で、湯気を立てているだけ。付け合わせのおかずも特に出ていなかったように記憶しています。豆腐を醤油のタレにつけて食べるだけ。豆腐料理屋、というより、豆腐屋というべきでしょうね。
『会食』の項で、韓国人は食事中に常に3人が何かしゃべっている、と書きました。この韓国人を黙らせてしまうのですから、この豆腐がいかに旨いかはわかるというものです。
韓国の地方都市はどこに行っても金太郎飴で、最近の私はほとんど旅行に出掛けていないのですが、細かいところまで突っ込んでいくと色々面白いことがあります。
[1999-12]