中学校3年の頃だったか、ウチに英語大百科事典(のようなもの。全30巻ぐらいのやつ)のセールスマンがやってきて、セールストークを始めました。
「蝶々は英語で何か知っていますか?」と言うので、「バタフライ」と答えました。そうしたらそのセールスマン、「じゃ、トンボは何ですか?」だと。
うーん。答えられないでいると「××ですよ。ほら〜。この事典を見るとそういうのが全部写真入りで出ています。どこどこの何々くんもこの事典を買いましたよお」みたいなことをいうわけです。
まったく。
当時の私は上手に切り返しが出来ませんでしたが、「トンボを英語で何と言うか知らなくても生きていけるもん!」と言うでしょうね、今の私なら。
時は流れて、90年代のソウル。
コンピュータを買ってパソコン通信をしたいな、と思って日本企業の韓国支社を訪ねました。
すると、日本人の担当者(というよりかなり偉い人)が出て来て実演・説明してくれましたが、なんとそのデモの内容は、日本のニフティサーブに国際電話でつないで、ソウルの天気を知るというもの。
「ほら、ソウルの天気なんかも出て来るわけですよ」
んもう。しむじられない。天気予報に電話して聞いた方が安くて早いじゃん。ニフティサーブの天気予報がソウルの何々区まで絞ったピンスポットの予報を提供しているならともかく。
この会社のコンピュータは英語MS−DOSが動くわけではなかったので、もともと韓国のパソコン通信は出来ないものでした。日本のニフティにアクセスするしか芸の見せようがないものだったのですが、それにしても、ソウルの天気を見せるかあ、普通。
どうも、いろんなセールストークを聞くと気分が萎えちゃうって所があるみたいです。
「よくお似合いですよー」とか「今一番よく出てる商品ですよ」とか。
「一番出てる商品」ってのは、すでに死んでいる商品ですね、少なくともファッションに関しては。こう言われて買ったことないな。
「よくお似合いですよ」って、客の職業も知らないで、よく言うぜ。
韓国の店員の方が、こういう言葉をより多く言うようです。日本なんかだと、客が商品に触るまでは一切説明をしないところとかあるじゃないですか。
あと、韓国では店員が自分の知識を披露するのに酔ってしまうことがあるのではないのか!? 特に、家電・電子製品。ま、これも「あ、そうなんだ〜!」などと大袈裟に相づちを打ってあげたりすると盛り上がって楽しいので、イチガイに悪いとばかりは言えないんですけどね。
[1999-12]