安全企画部‥‥通常、安企部(アンギブ)って言われています。スパイ活動を取り締まったり、また、そのためにスパイ活動のようなことをするところ。 って何か、「悪魔の辞典」のような説明になってしまいました。泣く子も黙る安全企画部。
大学院で勉強している時、私の科には安企部からおじさんが二人来ていました。若い方の人は金浦空港担当の人で、もう一人はその上司だったのかな。名簿や学生手帳などでは「所属:安企部」ではなく、一応「何々出版社」となっている。でも、普通の韓国人には「ははーん」とわかるようになっているようです。
「どう? 杉山。安企部の人間って何か雰囲気が違うだろ」 某会社員のおじさんに質問されました。
「そうですねぇ。でも、安企部の人は試験の問題を教えてくれるから好きです」
そうなんです。これって真面目な話。安企部の人はなぜか試験に出るところを知っていて、私に教えてくれた。私に教えてくれたのは、まあ、外国人だからかわいそうってことでしょう。では、なぜ試験に出るところがわかっちゃうのか? カコモン対策(情報収集)が完璧だった? うーん。それもあるけど、プラスアルファ、something elseがあったような気がしないわけでもない。(当時は目先のことに一杯で、微ニ入ル余裕がなかった私。)
この安企部の人と二人で酒を飲んでいた時、突然この人が日本語を話し始めて、その日本語がかなり自然な日本語だったのでちょっと驚いてしまいました。よくあるじゃないですか。「おはようございます」って言っただけで「韓国人だ!」ってわかってしまうことが。そういう日本語ではありませんでした。この人、日本に住んだことはないはずだけど?
謎が謎を呼ぶ安企部のおじさん大学院生ですが、こういう人と留学生が競争して勝てるわけないですよね。言語能力、情報収集力、資金力、どれをとっても留学生は苦しいです。安企部の人は成績も良かったんじゃないのかな。
日本の会社が日本人留学生に頼んでいろいろ情報収集する場合も多いと思いますが、安企部の人に依頼した場合と比べたら、情報のレベルは「推して知るべし」ですよね。
[1999-11]