日本人の間で、例えば新しく自分のアシスタントとして来たんだけど、大学新卒というわけではないし、歳がそう、自分より5歳くらい下の場合、または、スタッフの一員として来たんだけど、自分の部下ではなく、歳が相当に下の場合、とりあえず何と呼べばいいんでしょうか。
呼び捨てというわけにもいかないし、かと言って、さんづけするのはどうも。
こんな場合に使われていたのが、「何々ちゃん」や「何々選手」という、奇妙な呼称ですね。私がいた業界でも使われていました。「何々選手」という言い方をしない人もいたし、また、そう呼ばれにくい人もいましたが。
ネット上では、歳が何歳離れていようと、さんづけで呼ばなければならないでしょう。
韓国社会では、どうでしょうか。
年上の人だったら、例えば、キム部長ニム、パク課長ニム、という具合。簡単ですね。
自分より下の人だったら、「フルネーム+氏(シ)」または「下の名前+シ」、「パク課長」などでしょう。(呼び捨てもあります)
よく、日本の教科書に注意事項として載っているのは、「金シ」式の言い方はしてはいけない、ということ。変に韓国語をなまかじりして「キムシ!」などと言うひとが結構いるんです。この注意事項は、すべての韓国ガイドブックに太字で書いておいてもらいたいものです。
さて、「何々シ」という呼び方は、日本の本では「何々さん」と訳されていることが多いのですが、イコールではありません。「シ」は自分より上の人間には使えません。
ネット上ではどうか? 実は掲示板で言い争いを見たことがあります。
A: なぜ私を**シと呼ぶんだ!
B: **シと呼んで何が悪いんだ!
と、まあこういう具合だったのですが、間に入ったのは勿論Cさんですね。
C: まあまあ。Aさん、Bさんも悪気があったわけじゃないんだし。それからBさん、ネット上では、ニムで呼ぶのがいいと思いますよ。
要するに、韓国のチャットルーム室や掲示板では、ハンドルネームや名前にニムをつけるのが一般的で無難なスタイルだということです。
ということで、やや使い道が狭くなったかに思われた「シ」でしたが、これは在韓日本人同士の会話で「選手」の代わりに使われているんです。「山田氏はスケジュール大丈夫かなあ」という風に。一応便利なんだけど、「変な呼び方」という印象が強くないのが私には気にかかるところです。
[1999-02]