このキムチはびっくりするほど美味しいわけでもないのですが、食べてみると「なかなかいいよね」の味です。でも、私はこのキムチがあまり好きじゃない。
それは何故か、とじっくり考えた結果、「ねぎは貧しさの象徴だからである」という結論に達しました。
例えば、ある人が葱キムチとご飯だけで食事をしていたら、「可哀想に…」と同情しちゃうと思うんです。本人は満足しているのかもしれないのにね。
俳句的に葱を語ると次のようになるようです。
貧よりも寒さがつらし根深汁 稲田都穂
ゴマの葉のキムチには色々な種類があって、写真のキムチは醤油につけたものです。ですので、画像的にはややダーティ。ってゆーか、何が何だか分からない写真だぞ。
しかし、味で選ぶなら、この醤油漬けのものだと思います。「もし、自分のおばあさんが韓国人だったら、きっとこんなものを作って食べさせてくれたんだろうな〜」と思ってしまう味。深くて摩訶不思議な味。
キムチは白菜に始まり白菜に終わる、なんて事は言いたくありませんが、白菜のキムチほど店によって美味い不味いの差があるものはありますまい、ですよね?
おいしい白菜キムチは、「ねえ、早く私を食べて!私を食べ尽くしちゃってみて!」と語りかけて来る。おいしくない白菜キムチは、ただそこにいるだけ。「日当よこせよ」みたいな感じで…。
これは日本人には衝撃的なキムチかもしれません。「キムチ自体が唐辛子を使うものなのに、唐辛子のキムチとは、これいかに?」
確かに、これってある種、「トマトをトマトソースで煮込んでみました」、「チョコレートにチョコレートをコーティングしたデザートを作りました」というようなものですよね。
でも、食べてみて美味ければ結果オーライなのでは? 唐辛子の辛さが穏やかになっていて食べやすいです。
[2002-12]