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京釜線の夜行列車の中だった。7号車65番の座席に座っていたヒョンジクは夢を見ていた。夢の中でも彼は列車に乗っていた。列車がとある明るい駅に着いた。灯りがついたプラットフォームは一面に乱れた落花である。男が二人乗車し、66、67番に座る。
チョチウォン(鳥致院)もかなり大きな都市じゃないですか?
私も高等学校はここいらで名門と言われている商業高校を出ましたよ。
ソウルは… 暮らしてみてどうでした?
私にはソウルの暮らしというのは、くだらない文章に打った傍点のようなものでした。
え?
終わりのピリオドじゃなく、上の傍点です。くだらない文章に強調の傍点を打っても仕方ないですね。ひと月前、私は本当に、都落ちしました。
で… 今夜、クミ(亀尾)には何のご用で?
祖父の弟が亡くなったそうです。
そうですか。何か持病でも?
事故が起きたんです。クミのことはまだご存知ない?
ああ、駅に来る途中、電光板のニュースでチラッと見ました。
彼は男二人の会話を肩越しに聞いていたが、ふと訝しく思った。故郷を離れての暮らしを「くだらない文章に打った傍点」とは。40代初めの男の間で、詩のように風流な表現を口語でやりとりするとは。
しかし、彼ははっと、夢であることに、夢の中の状況であることに気付いた。そして彼は、今自分が見ている夢が詩夢であることにも気付いた。これは… キヒョンドの詩「チョチウォン」だ。あそこに出てくる会話だ。
さっきから感じていたんですが。言葉の感覚が並みじゃないですね。文章に打った傍点。
ああ、正直に言います。詩です。詩に出てくる表現です。
すみませんが、その詩の名前は何ですか?
「チョチウォン」です。でも、これは詩人が間違えて付けたものです。本当の名前は「チョチウォンから鳥として飛ぶ」です。詩の一番最後は黒い鳥がばさばさ飛ぶところで終わるんです。いずれにしても、字句については詩と私の表現は少し違うはずです。私はこの詩を4年前に読んで討論したんですが。憶えもせず、詩集を改めて開いたこともなく、時折題名を思い出すだけだったので、今は正確に言うのは難しいです。いつも、題名が違う、違う、と思っていました。… で、祖父の弟だけじゃなく、近所の人たちも大勢ケガをして、クミにはまだ残り火が数十ヶ所もあるそうです。真っ昼間から数百人のゲリラが群れをなして女子供を強姦し、機関銃を撃っては放火しているとは。なんともはや。
それじゃ、今クミに弔問に行かれたら危なくありませんか?
夜になって、ゲリラはみんな山に逃げたそうです。それから、汽車が運行しているところを見ると、駅周辺は安全なようです。
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■ キム・コムチ
1970年慶尚南道生まれ。ソウル大国語教育科卒。95年、釜山日報新春文芸に「青い除雪車の夢」が当選。現在、釜山居住。‘詩21’同人。